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Tokyo New Brand vol.03
ayâme

これからのストーリーを紡ぐ あたらしい服たち
<アヤーム>

2018.08.23 fashion magazine

走り出したばかりのデザイナーに話を聞くのはおもしろい。
そこには溢れ出るクリエイティビティと、何より失うもののない自由があるから。
歴史あるブランドのそれとはひと味違った抑えきれない〝創作欲〞に、気づけばいつも魅せられている。
これからの服、これからのストーリー。第3回目は<アヤーム>。

職人的こだわりが生む新時代のフェミニン

シャネル傘下のクチュールアトリエ「メゾン・ルマリエ」や
「コーシェ」の立ち上げに参加した後、
2017年に自身のブランド「アヤーム」を立ち上げた竹島綾さん。
SNSを使えば誰でも簡単にブランディングができる時代、
彼女と話していると、忘れかけていた
ファッションの本質的な喜びに立ち返ることができた。
それはテキスタイルや刺繍といった〝もの作り〞の感動であり、
そこから丁寧に形作られていく、人の温もりを残した洋服の提案だった。

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ジャケット¥96,120、パンツ¥61,560(ともにayâme/希船工房)、スニーカー¥15,984(vintage/ヌードトランプ)

 

 

根底には常にDIY精神であったり、パンク精神がある

 
「ブランド名はわたしの名前に「âme(アーム)」という、フランス語で
「魂」という意味を持つ言葉を掛け合わせてつけました。魂というと大げさですが、
わたしのクリエーションの根底には常にDIY精神であったり、パンク精神が
あるように感じています。ビジュアルとしては全然パンクではないですけどね(笑)。
自分を貫くことや、自分が自分でいることを守るという、日々の思想みたいなものが
服作りのテーマにもなっていると思います。

「ボーダレスな服」という言葉で説明するんですけど、ウィメンズウエアとして
作っているわたしの服を男性が着てくれることも、レースのような
フェミニンなテクスチャを使いながらあえてマニッシュに落とし込むことも、
わたしの中では「ボーダレス」なんですよね。固定概念に囚われない自由さというか、
そのマインドを共有してくれる人にこそ着てもらいたいし、そういう人たちの
力になるような服でありたいです。逆に言うと、着る人によるニュアンスや
解釈の余白を残しておきたいと思っています。いつも素材探しに産地を訪ねるんですが、
今回撮影していただいたベルベットのセットアップも毛並みがバラバラになっていて、
光の当たり具合で見え方が変わる素材の面白さと職人技に惹かれました。
元々セントラル・セント・マーチンズに入学する時も、ニットウェア科かプリント科かで
迷ったんですが、1本の糸を自由自在に応用する可能性の広さへの興味が勝ったので
ニットウェア科を選びました。在学中は通常のニットよりも編み機では作れないような
手作業での表現を探求していたので、ニット科卒なのにアヤームはあまりニットがないと
今もよくつっこまれます(笑)。

 
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在学中にパリに移って1年間手伝っていたシャネル傘下の「メゾン・ルマリエ」という
フェザーや花飾りを専門としたクチュールアトリエでの作業や、当時そこの
アーティスティックディレクターを務めていたクリステル自身のブランド「コーシェ」に
立ち上げから関われたことも含めて、向こうでの経験があってこその今ですね。
今はその時に学んだクチュール的なテクニックを使いながら、いかにリアリティを持たせた
ものづくりをアヤームとしてできるか模索している最中です。

実を言うと、ヨーロッパでの留学中はいかに新しいアイディアを生み出すかしか頭になくて、
リアリティとかまったく考えたことがなかったんですよね(笑)。デビューシーズンだった
2018年春夏コレクションの時にバイヤーの方々から頂いた意見などではじめて学びました。
あとは今年5月にオープンしたばかりの、浅草橋にある「cpk」というギャラリーの方から
お声がけがあり、9月末にはじめてのインスタレーションを予定しています。テクスチャを
活かしたスカルプチャーと洋服を組み合わせた空間づくりを考えているんですけど、
あらたな試みに挑戦する機会を与えて頂いたので、いいものにしたいなと思っています」。

 

 

 

PHOTO_Yuichiro Noda
STYLING_Kumiko Sannomaru (KiKi)
HAIR_Mikio Aizawa
MAKE_DAKUZAKU (TRON)
MODEL_Sofia

TEXT_Yohsuke Watanabe

information

問_キフネショールーム

Mail_ h-kawamori@kifune-kobo.com

URL_ http://www.a-y-a-m-e.com/