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スクリーンショット 2018-08-24 16.39.15

mabanua
“Blurred”

圧倒的な音作りに魅了される6年ぶりの3rdアルバム

2018.08.27 magazine music

Chara、くるり、藤原さくら、米津玄師、LUCKY TAPES、SALUなど、
多岐にわたるアーティストと仕事をする人気プロデューサー/ドラマーであるmabanuaが、
前作から6年の歳月をかけて制作した新作『Blurred』をリリースする。

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聴き手の主体性を試す
優しくも強靭な「音楽」

 日常の中に溶け込む音楽。それが気分や時間、場所などの聴くシチュエーションを選ばず聴き手に寄り添い、気分を盛り上げたり優しくチルさせたりしてくれる音楽のことを指すのであれば、この『Blurred』はまさしくそうした音楽だろう。凄腕のドラマーにして、さまざまな楽器をこなすマルチインストゥルメンタリスト、そして売れっ子プロデューサーと、多角的な顔を持つミュージシャンであるmabanuaは、これまでのソロ作において、さまざまなブラックミュージックへの愛と憧憬をベースに、高度なスキルによって幅広い音楽をソースとしたハイブリッドな音楽を展開してきた。しかし本作においては、そうしたハイスキルはなりを潜めている。思わず身体を動かしたくなるようなグルーヴィーなビートや、目まぐるしく表情を変える楽曲展開はない。極めてシンプルなリズムセクションにバレアリックな音像のメロディアスなウワモノが乗るという、00年代後半に海外インディーシーンで流行したチルウェイブを連想させる楽曲がアルバムを構成している。ここには数々のアーティストに重宝される卓越した演奏力を持つプレイヤーとしてのエゴは見られず、まるで1人のアーティストとして己の中のプロデューサーと対話をしながら磨き上げられた1本の美しい日本刀のような印象ですらある。そこには聴き手の想像や解釈の余地が多分に含まれている。それが日常に溶け込むと感じさせる所以ではないだろうか。イージーリスニングなBGMとしても、細かなコンポジションを耳で追う楽しさも含む本作は、いくらでも新しい音楽が聴ける時代において、聴き手の主体性を試しているようだ。

 

水谷氏が手掛けるアートワーク

UNDERCOVERのショーの舞台裏を記録した作品集『the Shepherd』『Chaos/Balance』を手がけ、本誌でもおなじみのフォトグラファー水谷太郎氏が、今回のアーティスト写真に加え、『Blurred』のMVを初監督として参加している。

豪華アーティストも参加

本作にはmabanuaがこれまで仕事をしてきた面々が参加。Charaは『Call on Me』で優しくも強烈な存在感を発揮し、アジカンの後藤正文は作詞家としてコラボレーションを展開。Achicoは息の合ったデュエットを披露している。

ジャケ写

Tracklist:
01.Intro
02.Blurred
03.Heartbreak at Dawn
04.Night Fog feat. Achico
05.Fade Away
06.Overlap
07.Cold Breath
08.Tangled Up
09.Call on Me feat. Chara
10.Scent
11.Imprint

 

TEXT_Kenta Terunuma

information
『Blurred』
8月29日(水)発売
通常盤:OPCA-1038/¥2,500(+tax)
限定盤:OPCA-1039/¥3,000(+tax)