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Yves Saint-Laurent Archives
at LAILA VINTAGE

1960-90年代の<イヴ・サンローラン>
時代を変えた服たちを、その手で触れてみて

2017.11.27 art event fashion interview store

1960-70年代のデザイナーズブランドを中心に扱い
国内外から絶大な支持を集めているヴィンテージショップ「ライラ ヴィンテージ」が
<イヴ・サンローラン>のアーカイヴ展を開催するとの噂を聞きつけ
早速同店を訪問、アートディレクションを務めるハシウラさんに色々話を聞いてきました。
「ライラ」と言えばヘルムート・ラング、マルタン・マルジェラ、
ラフ・シモンズといった名だたるブランドたちの貴重なアーカイヴコレクションでも有名ですが
<イヴ・サンローラン>も思入れが強く
所蔵しているコレクションの質、量ともに抜きん出ているのだとか。
そんな膨大なコレクションの中から今回は、ムッシュ本人が在籍した時代、
つまり1960-90年代のアーカイヴに絞って展示されるということで
これはもう、モードファッション好きには絶対にたまらないはず!
しかも!もしもこれが美術館で開催されていたのであればきっと
ガラスケースに厳重に収められていたであろうアーカイヴたちが、
今回は実際に手に触れ、なんと一部の展示アイテム以外は
購入することまでできるというのです。すごい!
流行り廃りが激しく、SNS全盛の今だからこそ
タイムレスな本物に触れる機会というのは本当に貴重なものだと思います。
是非ともムッシュが残してくれた美しい洋服たちに触れ、
モードの真髄を見つめてみてください。そしたらきっと
毎日のファッションがもっと楽しくなるのではないでしょうか。

LAILA VINTAGE YSL ARCHIVES

Interview with h.hashiura

“美術館や財団にはできない、違った形での
文化貢献を目指したいと考えたんです”

 

 

 

 

 

ーーまず今回アーカイヴ展を開催されたきっかけについてお聞きしたいのですが、これは今年10月3日にパリ、そして10月19日にモロッコのマラケシュで立て続けにオープンしたイヴ・サンローラン美術館の存在が大きかったのでしょうか?

 

そうですね。しっかりと時期を合わせたわけではないんですけど。僕らも10月3日のオープン日にはパリの美術館を訪れて、あのレベルのことを僕らがやることは難しいんですけど、何か自分たちの思いの中で形にできることがあるならやってみたいとは思いました。あとは、「ライラ ヴィンテージ」は今年が節目の年なんです。そういった経緯の中で開催することにしました。

 

ーー節目に<イヴ・サンローラン>を選ぶというのは、やはり「ライラ ヴィンテージ」にとっても特別なブランドだということなんですね。

 

そうですね。おそらくマーケット的には1990年代以降のデザイナーの洋服を多く所蔵していることで認知されていると思うんですけど、「一番好きなデザイナーは誰?」って聞かれたら社内の多くのスタッフは共通して「サンローラン」って答えますね。僕も含めてです。

 

ーーそれはなぜですか?

 

やはり新しいファッションの形を作ったからですね。プレタポルテの流れを作ったことであったり、女性のパンツスタイルを作ったことであったり。<イヴ・サンローラン>というベースの上で今のファッションが成り立っていると言っても過言ではないので。いろんな女性のスタイルを一番最初に作ったデザイナーということに僕らは感銘を受けるんです。

 

ーー今回展示/販売されるアーカイヴは、新たに集めたんですか?

 

北青山と阪急うめだにある「ライラ ヴィンテージ」の店頭で販売していたもののほか、販売せずにストックしていたものや、今回のエキシビションのために買い付けてきたものなどです。非売品も5ルックほどありますが、それ以外は基本的には全部販売します。店内をすべて<イヴ・サンローラン>で敷き詰めようと思い集めました。そもそも日本では1960-70年代の<イヴ・サンローラン>のヴィンテージを探すどころか、販売しているお店を探すこと自体なかなか難しいんですけどね。

 

ーー「ライラ ヴィンテージ」をやられてきた橋浦さんにお聞きしたいのですが、<イヴ・サンローラン>のファンってどんな女性ですか?

 

僕らの中では「ブランドが好き」と「服が好き」っていう感覚はすごく違っているんです。<イヴ・サンローラン>を買われる方は<イヴ・サンローラン>というブランドが好きなのではなく、本当にその「服が好き」で買われていることが多いと思うんですよね。僕らも常に「服が好き」な「服屋」でありたいと思っているので、深い部分で服の魅力を伝えようとする時にはどうしても<イヴ・サンローラン>を選んでしまうんです。そしてそれを理解して頂ける方はみなさん<イヴ・サンローラン>を手に取られていると思います。

 

ーー「ライラ ヴィンテージ」というお店の世界観にも通ずるようなお話ですね

 

そうですね。でも、まだまだ魅力は伝えきれていないですよ。

 

ーーそう感じるのはなぜですか?

 

<イヴ・サンローラン>を例に出しますが、一言で<イヴ・サンローラン>と言っても、そこにはオートクチュール(高級注文服)、プレタポルテ(既製服)、そしてライセンス的なラインがあり、アメリカ生産のものなどもあるんです。その違いをお店としてまだまだ伝えきれていないですので、オートクチュールがより受け入れられるマーケットを作りたいと考えています。

 

ーー今回展示されているものにもオートクチュールは混ざっていますか?

 

大半はプレタポルテですが、もちろんオートクチュールも含まれています。

 

ーー展示されているのはムッシュ本人が在籍していた1960-90年代のものということでしたが、やはりそこで区切るというのは、その時代に特別な思い入れがあるからでしょうか?

 

アンソニー・ヴァカレロやエディ・スリマンが手がけた<サンローラン>が悪いわけではもちろんないのですが、ムッシュ本人による<イヴ・サンローラン>とはまったく違うものだと思っています。だからこそ本人が手がけたものはより特別で希少的になり、値段もどんどん上がってきていますよね。

 

ーーそうやって特別で希少的であるものを、あえて手で触れることもできるような展示方法にしたことに、すごく心意気を感じました

 

この様な「歴史的な服」は、日本でも京都のKCIさん(公益財団法人 京都服飾文化研究財団)や文化服装学院さんも所蔵されていたりしますが、そこでは一切触ることが許されないんです。もちろんそれは学術的な研究を目的としているからですし、私たちは服は、着る行為だったり、触って生地を感じ、そこから時代背景を感じたりする行為も大事だと思うんです。その服から何か価値観を感じてもらいたいんです。美術館や財団にはできない、違った形での文化貢献を目指したいと考えたんです。

 

ーーそれでは最後に、ずばりムッシュ在籍時の<イヴ・サンローラン>の魅力とは何か、教えてください

 

様々な新しいスタイルを作ったということが一番大きいと思います。この服たちがあったから、今のファッションがあると言って過言ではありません。今回のアーカイヴ展でお客様にもそれを感じ、喜んでもらえたらいいですね。<イヴ・サンローラン>を扱ってきた「ライラ ヴィンテージ」の集大成的な内容だと思います。

 

 

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1972-73年AWに発表されたコート。ニットとファーの、上品で美しい組み合わせに目を奪われます。

 

 

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おそらく1970年代に作られてと思われるサファリジャケット。橋浦さん曰く「なぜこの時代に”MADE IN USA”となっているかは僕らもわからないんです。でも、そういったことを考えるのも面白いんですけどね」とのこと。

 

 

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こちらは1976-77年AWに発表されたというブラウス。ロシアンコレクションと同様の生地、テキスタイルが使用されていることから推測がつくのだとか。

 

 

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以下の商品はすべて店頭にて購入可能。売り切れてしまっている場合もあるので、急いで!

 

 

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PHOTO_YOKO TAGAWA
TEXT_YOHSUKE WATANABE

 

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information
LAILA VINTAGE Yves Saint-Laurent Archives
会期_11月23日(木)~12月3日(日)12:00~20:00
場所_LAILA VINTAGE(渋谷区神宮前5-46-2 AKビル1F)
TEL_03-3406-4088
MAIL_info@laila.jp
URL_https://laila.jp/