PERK

serch
名称未設定 18

stüssy women
feat. Maika Loubté
for PERK no.19

カルチャーに寄り添うマインドを
自由な感性と一緒に纏う

2017.04.14 fashion music

時代とともに新しい感性が生まれるストリートの隣には、いつもStüssy Womenが存在している。
様々なカルチャーが刻まれたインディペンデントなリアルクローズを
今話題のシンガーソングライター、マイカ・ルブテが自由に纏う。

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ジャケット¥27,540、ブラトップ¥5,940、キャップ¥7,020(すべてSTÜSSY WOMEN/ステューシーウィメン ハラジュク

 

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コート¥22,680、ジャージボトムス¥14,904(ともにSTÜSSY WOMEN/ステューシーウィメン ハラジュク)、その他スタイリスト私物

 

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Tシャツ¥5,400、腰に巻いたトップス¥12,420、スカート¥12,744(すべてSTÜSSY WOMEN/ステューシーウィメン ハラジュク)、その他スタイリスト私物

 

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ポロシャツ¥12,960、パンツ¥14,904(ともにSTÜSSY WOMEN/ステューシーウィメン ハラジュク)

 

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ブルゾン¥19,980、シャツ¥14,904、パンツ¥14,904(すべてSTÜSSY WOMEN/ステューシーウィメン ハラジュク)、キャップ モデル私物、シューズ スタイリスト私物

 

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オールインワン¥17,820、Tシャツ¥8,100(ともにSTÜSSY WOMEN/ステューシーウィメン ハラジュク)、チョーカー スタイリスト私物

 

 

interview with Maika Loubté

 

 

新旧ポップカルチャーをミックス・ジュースのように
楽しませてくれるシンガーソングライター

マイカ・ルブテ。シンガーソングライターでありトラックメイカーでもある彼女は、14歳で作詞・作曲を始めた。クラシックの世界で育ちながらも、ある日ポップミュージックに目覚め“自分が聴きたい音楽”を探しはじめる。そして昨年、CDとフォトブックをセットにしたアルバム『Le Zip』を発表し、“独自のシンセ・ポップを生み出す日仏ハーフの宅録女子”というキャッチで多くのメディアに登場した。3月にはEP『SKYDIVER』を発表し、限定フィジカル版ではカセットテープとメイキングブックをセットで発売している。周りにいる若いアーティストたちを巻き込んだ作品づくり、電子音を操りながらもアナログなパッケージを好むこと。マイカ・ルブテは音楽だけじゃなく、ファッション、アート、ライフスタイルに至るまで、アーティストとしての“スタイル”をより確かなものにしている。そんな彼女のこれまでと今を、素直な言葉で語ってもらった。

“ポップミュージックの自由さに惹かれて、
曲づくりをはじめたんです。
エネルギーやパワーに満ちていて、
かき乱されるような音楽を作りたい”

ーー音楽を始めたきっかけは?

 

 もともとクラシックをやっていて、本気でピアニストを目指していたんです。でも、中学のときにポップミュージックのゼロから更新していける自由さに惹かれて、自分で曲づくりを始めました。私が好きなポップスは、やっぱりメロディのあるもの。ダウナーなものでもアッパーなものでも、そこにエネルギーやパワーがある音楽が好きです。

ーーシンセサイザーを使い始めたのはどうして?

 

 実家が引っ越したときに近くにリサイクルショップがあって、遊びに行ってみたら80年代のヴィンテージのシンセがラップにくるまれてたくさん売ってたんです(笑)。可愛いし安いし、興味本位で買って触ってみたらすごく楽しかった。ピアノは音色がひとつの世界でどれだけ表現するかですが、シンセはその人の全部が出るというか……どういう音色を選ぶかによって個性が作れるのが魅力だと思います。今気に入ってるのはYAMAHAのCS。軽くて小さくておもちゃみたいだけど、低音も出るし何でも再現できて、海外に行くときも重宝してます。

ーー最初は音作りだけしていたんですよね。

 

 トラックを作ったり音作りが最初で、自分が歌うなんて全然考えてなかったです。人前で声を発するって何? みたいな(笑)。最初は歌心が全くなくて音程通りに声を発するだけだったから、やっぱりそれじゃダメだった。根がすごくシャイだから、もっと身体と仲良くならないといけないんだって分かって、だんだん慣れて表現の一部になっていった感じです。歌い始めたことで曲もすごく変わりましたね。声の響かせ方も違うし、初期の作品と今では声が全然違ったりします。

ーー自分が作りたい音楽ってどういうものですか?

 

 やっぱり自分が聴きたい曲っていうのが最初にあります。こういうのあんまりないけど聴きたいなとか、自分にヒットするようなものを。それが何かって言葉にするのは難しいけど、自分の心がかき回されるような音楽。楽器を弾きながら、この音が気持ちいいな、メロディが気持ちいいなってマッサージしているようなものなんですよ 。ツボを探すみたいな。例えがババくさいけど(笑)。

ーーどんなアーティストに影響を受けてきましたか。

 

 80年代の音や、90年代のはじめの頃のロックやポップス。やっぱりアーティスト本人のエネルギーが強くて、メロディのある曲が好きです。MVからもすごく影響を受けて、スパイク・ジョーンズのディレクターズエディションを見て、色んなアーティストを好きになりました。そう考えると90年代のカルチャーにはすごく影響を受けているのかも。でも、最近の音楽も好きですよ。EDMゴリゴリだったのが少し抜けて、隙間があるような音楽が増えてきて楽しいです。
 自分の中で比重が大きいアーティストで言うと、ビートルズは中学のときにアルバムを全部聴いて、ポーティスヘッドは高校のちょっと病み期にはまって、トーキング・ヘッズはデヴィッド・バーンのあのエネルギーの発散の仕方にすごく影響を受けて……。それからアラニス・モリセットはボーカルのパワーに影響を受けたし、スピッツはもうスピッツに育てられたっていう感じ。中学のときにスピッツの昔のアルバムとか聴いて泣いてました(笑)。

ーーやっぱりその時の自分がかき回された音楽ってことですよね。

 

 そうですね。かき回されたというか、かき乱されたというか。私はけっこう感情とリンクさせながら音楽を聴くから、音楽で何度も救われたし、人格形成にすごく影響を与えてると思う。もちろんその時々で好きなものは変わっていくし、ひとつの場所に留まっているのが苦手で落ち着きがないから、だんだん脱皮していく感じ。その節目節目で今挙げたアーティストに影響を受けてきました。

ーー自分の音に直接的に影響を与えているアーティストはいますか?

 

 それもその時々で変わっていくんですけど、やっぱりYMOはシンセ・ポップだし、すごく好きです。あとはそんなに大ファンではないけどR.E.M.っていうバンドのコード感とかはすごくツボだったり。無意識に、断片的に色んなものから影響を受けてて、耳にしたものが全部データベースになっていく感じです。
 ディヴィット・バーンにも会ってみたいけど、共作してみたいアーティストは石野卓球さん! 超リスペクトですね。一緒に作業してみたいなあ。どなたかよろしくお願いします(笑)。

 

“インディペンデントって一人でやることじゃなく、
自由にやること。いろんな人と関わって
『SKYDIVER』を作ったことで、
今は特にそう感じています”

ーー新作の『SKYDIVER』について教えてもらえますか?

 

 『SKYDIVER』は、すごく遡ると、適当にシンセでループを作って、それをインスタにアップしたことから始まったんです。そのループが意外と評判が良くて、知らない外国人の人とか色んな国の誰かが「dope!」とか「cool!」とかコメントをしてくれて(笑)。褒められて伸びるタイプなので、あ、これでいいんだって思って進めていったんです。歌詞の内容は挫折とか、人と自分を比べてしまうみじめな気持ちとか、わりと自分のことを正直に歌った曲。そういう人は私以外にもたくさんいると思うけど、それを慰めるとかじゃなく寄り添うような内容で、すごく歌詞を大事にした作品です。
 曲自体は自分である程度仕上げたんですが、もっとたくさんの人に広がるようなパンチの効いたポップソングを聴きたい! って思って、交流があった80kidzのお二人にプロデュースをお願いしたんです。そしたら、自分一人ではできなかった音になって、すごく拡張された感じがした。最初に「dope!」って言ってくれた外国の人も含めて(笑)、色んな人が関わってできた作品だと思ってます。

ーー『SKYDIVER』はミュージックビデオも話題ですよね。

 

 このビデオは、監督がUMMMI.(うみ)ちゃんっていう映像作家の女の子なんです。もともとは友達がUMMMI.ちゃんの作ったショートムービーに出ていて、「マイカちゃんのMVに合うと思うよ」って言われたことがきっかけ。それからずっと気になっていて、この曲ができた時に思い出して声をかけたんです。快く引き受けてくれたんですが、最初に打ち合わせをしたときにUMMMI.ちゃんがすごく申し訳なさそうにもじもじしながら、「できるかできないかは置いといてなんですけど、言ってもいいですか?」って(笑)。何を言うかと思ったら、「マイカちゃんの後ろでプロレスをやってもらって、ガチで喧嘩している前でマイカちゃんが余裕で歌ってる、っていうのはどうですか?」って。なにそれ面白そう! みたいな(笑)。実際にやったらレスラーの女の子を雇ったりすごく大変だったんですけど、自分の中のバカ具合が出せたっていうか(笑)、すごく満足しています。あんなにアーティストが取り乱してるビデオってないでしょ? 関わってくれた素晴らしいスタッフのおかげで、こういうびっくりさせるようなことができて、すごく嬉しい。観て笑ってもらえたらいいな。

ーー『SKYDIVER』のフィジカル版にはカセットテープとメイキングブックが付いてます。電子音を使いながらパッケージはアナログっていうのが面白いですよね。

 

 そうですね、単純に可愛いからみたいなすごく浅はかな考えでやってたりするんですけど。でも実際に全部データ化されてる中で、物欲とか、物にして残すってことの重要性とかを本能的に感じているのかもしれない。やっぱりデータって消えるじゃないですか。記憶で忘れてしまうと消えるから、物でとっておくっていうのとは違う価値観になってきていると思う。そういう意味では本とカセットってすごくクラシックだけど、少数しか作ってないので、欲しい人に渡ったらいいな。
 ビデオを作ったときも、「いつの時代のビデオかわからない」みたいな感覚にこだわったりして。今の世代ってすごく90年代にファンタジーがあるじゃないですか。私はすごくあるんです。そういう意味で、このカセットと本でファンタジーをより広げてもらえたら。レコートでもなんでもいいけど物質としての価値を上げるっていうのは、ひとつのやり方だと思うんです。もちろん音源はじゃんじゃん配信でストリーミングしてもらいたいと思ってて。逆に物で残すときは愛情があるもの、楽しめるものにして、自分の表現したい雰囲気が伝わって、それが音楽へのとっかかりになったらいいなって思ってるんです。

ーー音楽だけじゃなく色んな表現において、D.I.Y.でインディペンデントなスタイルっていうのがマイカ・ルブテらしさだと思うんですが、それはどこから?

 

 う~ん、やっぱり、自由にやりたいんです。チャンス・ザ・ラッパーもグラミー賞のスピーチで言ってたけど、「インディペンデントっていうのは一人でやることじゃなくて、自由にやることだ」って。本当にそうだなと思いました。やっぱり、自分がお腹が痛くなるようなことはやりたくないんですよ。例えば変な風に曲げられたりとか、これは嫌だっていうようなことがあるじゃないですか、誰にでもきっと。それがすごくはっきりしてるから、感覚が合うチームで動いている方が純度の高いものができるし、それだけ色が濃くなると思う。そういう友人やスタッフの人が周りにいて、本当に感謝しています。

ーー音楽以外のアーティストで注目している人はいますか?

 

 やっぱりビデオを作る人は常にアンテナを張って探しています。次もしやるきっかけがあったら、そうですね、ポップなものを作れる人がいいな。ポップなものって人によって違うと思うんですけど、自分が思う「ポップさ」と合致できる人がいたら一緒にやってみたいです。私にとってのポップは、エネルギッシュで栄養素のある、ビタミン豊富なミックスジュースみたいなイメージ。ぼや~っとした答えですけど(笑)。大衆に迎合するとかじゃなく、写真や映像でその曲のファンタジーを深めてくれるような。そういう人は常に探しています。

ーー音楽やライフスタイル、全てに共通する「自分らしさ」ってありますか?

 

 いつも衝動的に動いているので、私はこういうスタイルだ! って言えるようなものはないんです。常に変化するものだと思うし、結果そういう風になっていた、っていうような。強いて言えば、あんまりケミカルなお菓子は食べたくないとか、美味しいご飯が食べたいとか(笑)。私はかっこつけることが嫌いで、そういうものを自分の盾にしているような人に魅力を感じないし、そうじゃなくて、内側からにじみ出るユーモアとか面白さの方が大事なんだって思っていて。そういう部分を磨く上で結果的に点が線になって見えたら、それはかっこいいことだし、最高だと思います。そうありたいですね。

ーー最後に。音楽で自己表現することに対して、どういう思いを持っていますか?

 音楽は、私にとっての出口のような存在。息を吸ったら吐かなきゃダメじゃないですか。そういう意味での出口なんです。自分の中のものを外に出すための通路が音楽で、それがなくなるとどこに出したらいいのかわからなくなる。そういう出口がどこにあるかわかっている自分は、すごく幸せなんだと思います。

 

 

latest release

『SKYDIVER』 ¥1,300+TAX
(カセットテープ+メイキングブック 64p 発売中)
3月1日のデジタルリリースに続き、3月10日に発売された新作EP『SKYDIVER』 の限定フィジカル版。カセットテープは新曲「SKYDIVER」と「LE GONG」の二曲入り(ダウンロードコード付き)。メイキングブックではブックデザインにUMMMI.、写真にトヤマタクロウを起用している。

 

 

PHOTO_Yusuke Yamatani
STYLING_Keiko Hitotsuyama(SLITS)
HAIR_Roku Roppongi(whiteSTOUT)
MAKE_Tomohiro Muramatsu(SEPT)
MODEL_Maika Loubté
INTERVIEW&TEXT_Mayu Sakazaki

information

問:ステューシーウィメン ハラジュク

TEL_03-5414-5505

URL_stüssy women