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her life -vol.16
『Beyoncé』

憧れのミューズから学ぶ
スタイルを持った生き方

2017.05.27 her life music

世界中の誰もがその存在を認知していると言っても過言ではない歌姫、ビヨンセ。 圧倒的な歌唱力とパフォーマンスは言わずもがな、今年のグラミー賞でも妊婦姿でのパフォーマンスなど、 常にトピックスを欠かすことはない。 社会運動にも積極的な彼女の魅力を、余すことなくご紹介!

profile

圧巻のパフォーマンス力を持つ
才能に溢れた女性シンガー

1990年、デスティニーズ・チャイルドとしてデビュー。 R&Bサウンドを世に広めた90年代を代表するグループのメンバーとして人気を博す。ソロ・デビュー後、ますます頭角を現し、現代を生きる女性たちのリーダー的存在とされている。

 

現代の女性を代表する
アイコン的存在

 2017年1月21日、ア メリカのワシントンを中心に女性の人権向上を訴えた「ウィメンズ・マーチ」が行われたニュースを覚えている方も多いだろう。こ の前日、同じワシントンDCでは大統領の就任式が催され、兼ねてより女性への蔑視発言などが取りざたされていたドナルド・トランプが第45 代目のアメリカの大統領として就任した。 そんな現状に異議を唱えるべく、ウィメンズ・マーチのテーマカラーであるピンクを身にまとった人々がデモ行進を行う様子は、テレビやネット上で広く報道さ れた通り。そんな中、女性の権利向上におけるアイコニックな存在として目を引いたのが、マドンナやリアーナ、そしてビヨンセの姿 だ。ビヨンセが 年にリリースしたシングル“Formation”内の歌詞「OK ladies, now let s get in formation(女性たちよ、隊列を組むのよ )」というメッセージが 書かれたボードを掲げながら行進する女性たちの姿は、ビヨンセが現代の女性たちのリーダーであることを強く印象付ける姿でもあった。
 ビヨンセことビヨンセ・ ノウルズは、1981年9月4日テキサス州ヒューストン生まれ。ビヨンセのカリスマティックな才能に幼い頃から気が付いた父のマシューは会社を辞め、自らビヨンセのマネージャーへと転身。ビヨンセを中心としたガールズ・グループ、 デスティニーズ・チャイルドを結成し、母親のティナ は専属スタイリスト、そして実妹のソランジュもバッ クダンサー(のちにソロ・シンガーへ転向)を務めるなど、家族総出のバックアップにより、ビヨンセのアーティスト・キャリアがスタートした。幾度かのメンバー・チェンジを経たデスティニーズ・チャイルドは2000年代を代表するスーパー・ガールズ・グループへと見事に変身し、03年に発表したソロ・デビュー・アルバム“Dangerously in Love”から現在に続くソロ・キャリアも非常に華々しく、彼女の楽曲は世界中の女性を中心に支持を集めてきたのだった。
 ビヨンセが自身の楽曲で強調しているのは、一貫して〈強い女性像〉であるといえる。デスティニーズ・チャイルド期においても、ダメ男に痛烈なバッシングをくらわせたり、「服も指輪も家も車も、何だって自分の稼いだお金で買う」と自立した女性であることを誇ったりと、その強い意志を表明してきた。ソロ・シングルとしてリリースされた“Irrep laceable”では、自分から恋人ヘキッパリと別れを切り出し、“SingleLadies(Put a Ring on It)”はなかなか結婚しようとしない彼氏を捨てて、クラブへと繰り出して潔く次の相手を見つけようとする女性を活き活きと歌ってみせた(本楽曲は映画『Sex and the City 2 』の冒頭でも印象的にフィーチャーされていたので、そのシーンを覚えている方も多いかも)。そして、アグレッシブなビートが特徴的な“Run the World(Girls)” では「世界を仕切っているのは私たち、ガールズ!」と歌い、“Flawless”では気 に入らないビッチ達を相手にラッパー顔負けの迫力で自分の魅力をたっぷりと歌い上げてきたのだった。
その一方で、ビヨンセは繊細な女性の心情を歌い、 癒してくれる存在でもある。「If I Were A Boy」では、「もしも自分が男だったら絶対に女の子を悲しませないのに」と、傷ついた女性に寄り添うように歌い、「Pretty Hurts」では見た目の美醜に囚われがちな女性を勇気づけるように歌ってくれたのだった。 そうしたビヨンセの意志や言葉がこれまでに一番強烈な形で作品化されたのが、16年に発売されたアルバム『 LEMONADE 』である。〈ヴィジュアル・アルバム〉と題し、計60分強の映像作品としても楽しめる本作だが、「パートナーの浮気・裏切り」から(「あなた 、浮気しているの?」というショッキングな台詞で幕を開ける)、「二人の愛の再構築」までを見事に描き切った力作だ。 端々に女性の強さや、妊娠・出産を経て命を繋いでいくこと、家族の絆を何よりも大切にすること、母性とは何か…といったテーマを鮮やかに盛り込んでいる。同時に、近年のアメリカにおいても大きな課題となっている人種問題、自分の家系のルーツともいえるアメリカ南部のカルチャーなど、マクロな視点での問題をも問いかける非常に重厚な内容だ。先日行われた音楽界の最高峰ともいえる賞レース、グラミー賞においても、ビヨンセは9部門においてノミネートされ、その年の最多ノミネート歌手となった。
 バラク・オバマ前大統領 夫人であるミシェル・オバマと共に行った女子教育向上のための活動や、アフリカン・アメリカンの人権問題に関する活動、昨今ではトランスジェンダーの問題に悩む若者たちを支援する活動も行っているビヨンセ。 抜群の歌唱力や美貌といっただけではなく、こうした主張あふれるアーティスト活動を行っている彼女は、今後もまだまだ我々を鼓舞しながら光り輝いていくに違いない。

 

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旦那様はあのスーパースター!

言わずもがな、ビヨンセの旦那様は、いくつものヒット曲を持つスター・ラッパーのジェイ・ Z。FORBES誌によると、夫婦合わせた年収は1億ドルを超えるとも言われており、全米トップのセレブ・カップルとして認定されたことも。スーパー・カップルの二人は、近々西海岸に巨大な豪邸を購入するとのウワサ!

keyword of her 02

双子を妊娠中の美しき母親

2017年2月1日、インスタグラムに大きなお腹の写真をUPしたビヨンセ。なんと、長女のブルー・アイヴィーちゃんに次ぐ双子を妊娠中とアナウンス!具体的な出産予定日はまだ公になっていないものの、今年の夏には出産を迎えるのでは?との見方が濃厚。5人家族になるビヨンセ、ますます輝きを増しそう!

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才能あふれる家族構成

ビヨンセの妹であるソランジュもまた、才能あふれるシンガーの一人。昨年発表したアルバム『A Seat At The Table』はグラミー賞にもノミネートされ、ビヨンセとソランジュはグラミーのトロフィーを持ち帰った史上初の姉妹に。よりアーティスティックな表現を重んじるソラン ジュの作品も是非聴いてみて。

keyword of her 04

ファッションシーンでも影響力を発揮

昨年、ビヨンセがTOPSHOPと組んで発表したアパレル・ライン、IVY PARK。コンセプトは、強い女性のためのアクティヴ・ウエア。最新キャンペーンでは、西海岸のシンガーSZAや注目株のティーンの姉妹デュオ、クロエ&ハリーをフィーチャーしており、ここでも、ビヨンセのこだわりぬかれたセンスを発揮している。

keyword of her 05

アルバムのタイトルはこんなエピソードから

最新作『LEMONADE』のヒントになったのは夫ジェイ・Zの祖母の言葉から。「レモンを与えられても、砂糖を加えてレモネードに変えればいい」という、苦難があっても自分の工夫次第で乗り越えろ、というアメリカの言い伝えがもとになっており、アルバムには実際に上記のスピーチを唱える義祖母の声も使用されている。

keyword of her 06

ラッキーナンバーは「4」

ビヨンセのラッキーナンバーが「4」というのは有名な話。自分のアルバム・タイトルに冠している他、自身の誕生日は9月4日、かつ夫の誕生日も12月4日…というわけで二人の左手薬指には「IV」のタトゥーが彫られている。ちなみに二人の結婚記念日は4月4日で、愛娘の名もIとVを足した「アイヴィー」ちゃんという徹底ぶり!

『LEMONADE』
(2016年)

ビヨンセの最新作。ザ・ウィーク エンドやケンドリック・ラマー、 ジェイムス・ブレイクら第一線のアーティストやクリエイターを招き、とことんこだわった美学と強い意志を見せつけた。

レモネード

『4』
(2011年)

自身のラッキーナンバーを冠した本作は、結婚やマネージャーだっ た実父との別離などを経て、より深い内面を表現した内容に。ジェイ・Zと世界中を旅してレコーディングしたという逸話も。

4

『I Am… Sasha Fierce』
(2008年)

ステージに立つ自分と本来の自分との二面性をダブル・ディスクで 表現。激しいダンス・ナンバーと壮大なバラードが共存し、中でも包み込むように歌い上げる「Halo」は秀逸。

I Am... Sasha Fierce

『Dangerously in Love』
(2003年)

世界中で1千万枚以上を売り上げたソロ・デビュー作。ジェイ・Z との”Crazy in Love”や”Baby Boy”などのシングルが軒並みヒットし、ビヨンセ女神伝説の幕開け的作品に。

Dangerously in Love

 
TEXT_Shiho Watanabe
ILLUSTRATION_Yoshimi Hatori