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Interview with
Megumi Shinozaki of EW.Pharmacy

<エデンワークス>が手掛ける
ドライフラワー専門店「EW.pharmacy」がオープン!
そこには花への尽きない愛がある

2017.07.03 store

代々木上原にあるフラワーショップ「エデンワークス ベッドルーム」を手掛ける篠崎恵美さんが
富ヶ谷にドライフラワーの専門店「EW.ファーマシー」を先月オープンさせました。
店内に陳列された色鮮やかなドライフラワーの美しさもさることながら、
”薬局”に着想を得たコンセプチュアルな空間は、花を買うことそれ自体を
特別な体験にしてくれるほどに素晴らしかったのです。
それはまさにフラワーアートに対する飽くなき探究心が行き着いた新たな名店。
そこへと至るストーリーを、柔らかな物腰で淡々と語ってくれました。

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”このお店があることで、私の仕事の中では
お花を捨てる必要がなくなったんです”

ーーなぜドライフラワーの専門店をやろうと思ったんですか?

 

これは私にとっての”お花を捨てないプロジェクト”なんです。「エデンワークス ベッドルーム」でのフラワーショップとしての営業や、私のフラワークリエイターとしての撮影のお仕事の中で、どうしても余った生花を捨ててしまわなければいけないことがあるんですけど、そこにずっと人間の身勝手さを感じていました。切って出荷されたお花が、使わないから捨てられる、死んじゃうから捨てられるっていうのはなんだか悲しいなって思ったんです。お花だって生き物ですからね。捨てるということをなくすにはどうしたらいいかを花の仕事をはじめてからずっと悩んできて考え出された答えがドライフラワーでした。ドライフラワーってみんな好きじゃないですか?なのに不思議と専門店はないことに気付いたのでやってみたんです。何よりこのプロジェクト、このお店があることで、私の仕事の中ではお花を捨てる必要がなくなったし、それによって自分のクリエーションも今まで以上に自由になれるという流れができました。まだ小さい規模ではあるんですけど、大きくしていきたいですね。

ーー「ファーマシー(薬局)」というネーミングや、コンセプトを決めた理由は?

 

調剤薬局って、西洋では昔から教会のシスターが裏庭とかで薬草を育てて、それを乾燥させたり培養したりして、戦いから帰ってきた兵士たちの治療のために塗ったり飲ませたりしていたというのが始まりらしいんです。それを現代に落とし込んで考えてみたら、先ほどお話した”お花を捨てないプロジェクト”にもなると思ったからです。

ーーそもそもドライフラワーという花の楽しみ方は昔からあるものなんですか?

 

そうですね。キリスト教の文化の中ではクリスマスから年末にかけてドライフラワーを飾って厄除けをする習慣もあるみたいです。ただ、日本では「ドライフラワー=死んでいるもの」とネガティブに考る人もまだまだ多いですけどね。

ーーひと言でドライフラワーと言っても、ただ乾燥させているだけではないんですよね?

 

そうですね。色を吸わせたものや、カラースプレーを吹きかけたものもあります。もちろん天然のままのお花もあります。そもそも乾かし方にもものすごくテクニックがあるんですけどね。そうやって一本一本に手間をかけてその花に合った加工を施すことはお化粧に似ているんです。だからなのか、いつからか花を女性に例えてしまうことが多くなりました。花もずっと「綺麗だね」って飾ってあげれば生まれてきた甲斐があると思っています。

ーー陳列されている花のセレクトにはどんなこだわりがあるんですか?

 

3ヶ月に一度、シーズンごとにお花を入れ替えていく予定です。

ーー”季節の花”のドライフラワーが販売されているということでしょうか?

 

それもあるんですけど、それよりも色合い重視かもしれません。と言うのも”ドライ”だからこそ春のお花でも夏っぽい色であれば今の季節に売っていけるし、それにゆくゆくは海外の花市場と提携して捨てる間際のお花を買い取ってドライフラワーにしてみたいなとも思っているので、日本の季節感だけでは考えられないんです。例えばオーストラリアなら季節は逆なわけですから。それでも、もちろん秋にはススキを入れたいなとかははあるんですけどね。

ーー花のメニュー表も薬局みたいですね。それを見ながら好みの花をオーダーするというシステムですか?

 

そうですね。まずは5種類セットか10種類セットかを選んでもらいます。そこから好みのお花を選んでもらいながら、同時に私たちはお客様が選んでくれたお花の名前をメニュー表にチェックして、最後に一緒にお渡しするんです。このアイディアは処方箋から思いつきました(笑)。買ったはいいけど「お花の名前がわからない……」ってならないように、メニュー表にはお花の名前の由来や、何科とかどこの国産とかの詳細も簡単に書いてあるんです。

 

 

”何が必要かを考えること”が
私の原動力になっている”

ーー篠崎さんはもともと花の勉強をされていたんですか?

 

最初はファッションの勉強をしていました。文化服装学院に行っていたので、卒業後は洋服の企画をするような会社に勤めていたんですけど半年くらいで辞めちゃって……(笑)。そこからお花屋さんに勤めながら独学で勉強して7年後に独立しました。

ーー篠崎さんのクリエーションの根幹にあるものは何ですか?

 

お花の可能性を拡げることをしていきたいんです。「エデンワークス ベッドルーム」での生花の販売や今回の「EW.ファーマシー」もそうですし、紙のお花を作ったりしたのもそうですね。エデンワークスという会社はそのためにあります。

ーー篠崎さんの様に自分のやりたいことを形にしていくのは楽しい反面、とても大変なことだと思います。それを実現させる原動力はどこにあるんですか?

 

「EW.ファーマシー」に関して言えば、自分のクリエーションに必要なことを考えた末に辿り着いたもの、ですかね。このお店がなかったら自分のクリエーションの幅が狭まっていくと考えていたので、自由にクリエーションをするために必要でした。そう言う意味では”何が必要かを考えること”が私の原動力になっているのかもしれません。

 

 

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こちらがドライフラワーのメニュー。

 

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自分で選ぶオーダーメイドのほか、ショップお任せのレディメイドも用意されている。

 

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篠崎さん曰く「お花を並べる作業も、絵を描くのと似ていて楽しい」のだとか。

 

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セレクトが終わったドライフラワーは店内にある圧着機によってプレスされる。

 

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レディメイドには、MIXカラーバージョンと単色バージョンの2パターンがある。

 

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一つとして同じものが無いのも魅力です。

 

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篠崎さんが作ったZINEが同封された特別パックも100セット限定で発売中。お早めに!

 

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「ファーマシー(薬局)」なので、花瓶代わりに薬品瓶が陳列されているんです。

 

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大きさも様々。

 

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形も様々。

 

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篠崎さん曰く「落ちてしまったお花や短くなっちゃったお花を入れるという飾り方の提案でもあるんです。お花はなるべく捨てないでほしいから」とのこと。

 

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店内にある”P”のネオンサインは「PHARMACY」の頭文字と、洋服などに付いている品質表示のドライマークが”P”だったからなのだとか。

 

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ドアに刻まれたこのロゴが目印。是非素敵な時間を過ごしてみてください!

 

 

Photo_Yoko Tagawa(horizont)
Text_Yohsuke Watanabe

information

問_EW.Pharmacy(東京都渋谷区富ヶ谷1-14-11)

営業時間_13:00〜20:00、不定休

URL_http://edenworks.jp/ewpharmacy/index.html