PERK

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Interview with
Koyo Ando of HOOKED VINTAGE

洋服もインテリアも
古き良き”本物”が揃う新ショップ。
店主 安藤小葉さんに想いを聞く

2017.05.02 fashion

信念を持った人が手掛けるお店というのは、ジャンルに関わらず
どれもカッコいい。モノなんて通販で買えば良いと思っていても、その人の話を聞きたくて
つい足を運んでしまうような、そんな素敵なお店がまたひとつ渋谷にオープンしました。
名前は「HOOKED(フックド)」。中目黒の名店「ジャンティーク」のバイヤーを務めていた
安藤小葉さんが旦那さんと2人で始めたこだわりのヴィンテージショップです!

”女性には洋服と並行して、
家具も本当に良いものを
持っていてほしい”

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PERKに関わるスタッフにとっても中目黒のヴィンテージショップ「ジャンティーク」は欠かせないお店だから、
バイヤーを務めていた安藤小葉さんが旦那さんと2人で独立するという話はすぐに広まった。
そんな「フックド」は渋谷と表参道の間の少し落ち着いた通りに4月5日にオープンしたばかり。
リサーチがてら足を運んでみた瞬間、他では見たことない洋服やインテリアの数々に
並々ならぬこだわりを感じ、「これは取材しなくてはいけない!」と思いました。

 

Interview with Koyo Ando

“もっとリアルに自分が着たいものだけを
偏ってでもセレクトしたいと思った”

 

 

 

ーー「フックド」がオープンしたのはいつですか?

4月5日です。「ジャンティーク」を辞めたのが3月24日でした。

 

ーーかなり急ですね。場所は前から決まっていたんですか?

いえ、全然決まってなくて。自分が住んだことがあるエリアとかが良いなと思って広範囲で探していたんですけど、ここしか空いてなかったんです。この辺は車で通り抜けたことがある程度で全然知らなかったんですけど、なるようになるもんですね(笑)。今はもうすごい気に入ってます。

 

ーー床とかも味がありますよね。

前の前の前に借りられていた方くらいの塗装までちょうどよく剥がれていたので、什器などでこれ以上削れないようにクリアを塗ってもらっただけなんですけどね。ペイントしたみたいで良いですよね。

 

ーー自分のお店を持ちたいと思ったきっかけを教えてください。

思い付きみたいなものですね。「ジャンティーク」でのバイイングはすごく面白かったですし、早い流れでいろんなことを勉強できました。でも歳を重ねて、もっとリアルに自分が着たいものだけを偏ってでもセレクトしたいと思ったことがきっかけかもしれません。

 

ーー「ジャンティーク」では何年働かれていたんですか?

オープン(2005年)から手伝ってはいたんですけど、フルでは入っていませんでした。フルで働くようになったのはふみちゃん(ブランド< フミカウチダ>を手掛ける内田文郁さん)が辞めて、バイイングの仕事を引き継ぐようになった2014年くらいからですね。

 

ーー安藤さんは「ジャンティーク」で働かれる前は、何かファッションの仕事や勉強をされていたんですか?

いえ、まったくしていません。ファッションの学校とかも行ってませんし。ただ、中学くらいから古着屋には通っていたので洋服を見るのは好きでした。

 

ーーちなみに出身はどちらなんですか?

宮城です。田舎で他に行くところがなかったというのもあるんですけど。不真面目だったから、高校に入るとよく学校を休んで東京に買い物しに来てましたね(笑)。

 

”自分に見飽きないような
自分でいたいんです”

 

 

 

ーー「ジャンティーク」の頃から安藤さんのセレクトにはスタイリストやブランドデザイナーなどファッションに詳しい人たちほど魅了されていたように感じますが、その人を惹きつけるポイントはなんだと思いますか?

そういう人たちっていろんな洋服を見尽くして見飽きているから、着やすい、似合いやすい、動きやすい、の「やすい」を、重要視しないからですかね。つまらないですから。だからこそ、今は作られていない生地を使っているとか、現代にはないデザインといったヴィンテージ特有の魅力が心に引っかかってくれたんじゃないかと思っています。

 

ーー「フックド」ではどんな洋服を取り扱って行く予定ですか?

1800年代の洋服も、コンテンポラリーな洋服もどちらも好きなので、それを「ジャンティーク」とは違う混ぜ方にしたいなと思っています。「ジャンティーク」はフロアの面積もあって物量も種類もすごかったから宝探し的な楽しさだったと思うんですけど、「フックド」ではよりミニマムに、自分が普段着ているものに近いリアルさでやりたいですね。

 

ーー「フックド」としてはどのくらいのペースでバイイングに行かれる予定ですか?

1ヶ月に1回か、2ヶ月に1回。それのくらいのペースでは行く予定です。

 

ーーバイイングに行く国は決まっているんですか?

アメリカが多いですけど、ヨーロッパっぽいものが気になったらヨーロッパに行くと思います。

 

ーーメンズ服も取り扱われますか?

いいメンズ服が見つかったら買ってきますが、女性へ向けてのメンズ服だと思います。あとは、主人が古い、珍しいのがあったら買って来ると思いますが、メンズ服はジャンティークでしょう(笑)。

 

ーーある程度トレンドも意識しながらセレクトしていくんですか?

女の人ってそのシーズンごとに引っかかる洋服が違いますからね。メンズ服だったり色ものだったり形や素材とか。そういうのも意識はしつつ、ヴィンテージ特有の良さを強く持ったセレクトをしていきたいです。

 

ーー他に「フックド」ならではのこだわりというのはありますか?

(商品を店頭に並べる前の)洗濯へのこだわりはあります。季節によって匂いを変えてみたりとか。その服にあわせたケアをしていきたいんです。リペアにしても、直さずにボロボロのまま着た方が良いものもあれば、なんのダメージもなく綺麗に着た方が良いもの、ピンと伸ばした方が良いスカートもあれば逆にクシュっとした方が良いスカートもありますからね。自己満かもしれないですけど、私の好きな状態で出したいなと思っています。

 

ーーちなみに”HOOKED”という名前の由来は?

主人と好きな映画を観ていた時に気になったワードなんです。「引っかかる」「気になる」「夢中になる」という意味があって。洋服のこの形が”引っかかる”とか、色が”引っかかる”とか。そうやって心に残るような洋服をセレクトしたいなと思って名付けました。

 

ーーショップ奥の家具は、ご主人がセレクトされているんですか?

そうですね。男性が好きそうなアイテムも多いのでカップルで来て頂いて良いですし。スツールなんかも今リプロバクトで作られてるものの原型を置いたり、テクニカルなものも多いので、知識に長けたプロの方が買いに来られたりもしますが、小物の展開も多くしていく予定なので、女性へ向けての家goodsも楽しめると思います。

 

ーー洋服だけでなく、家具も取り扱おうと思ったのはなぜですか?

若いうちはどうしても自分の見た目だけに考えが集中してしまうけど、じゃあ実際その洋服を着る部屋がお洒落じゃなかったら嫌だと思うんですよね。変な鏡で自分を見たくないとか。だから女性には洋服と並行して、家具も本当に良いものを持っていてほしいなと思い取り扱っています。

 

ーー家庭を持ちながら自分のショップをオープンさせるというのは中々大変なことだと思うのですが、その原動力はどこにあるんですか?

昨日と同じ自分に見飽きるからなんじゃないですかね。でもその感覚って女の人はみんな持っているはずで、だから髪も変えるし、運動もするし、食べるものも変えたりするんだと思います。私はその気持ちがみんなより強いんでしょうね。朝起きてから夜メイクを落として寝るまでの間に何か変わっていたい、明日も今日と違うことしよう、同じ洋服を着るにしても眉毛を描かないでおこうとかリップを塗ってみようとか。昨日よりも腹筋を増やしてみようとか(笑)。

 

ーーストイックですね(笑)

積み重ねていくよりは脱皮していたいなと思っているんです。向上心なのか好奇心なのか、とにかく自分に見飽きないような自分でいたいんです。

 

ーー「フックド」で今後オリジナルの洋服を作る予定もあるんですか?

気が向けば作るかもしれないですけど、作り込んだ洋服は作り手の人に失礼なのでやらないと思います。自分はあくまで買ってくることが専門の人間なので。Tシャツの袖をちょっと短くするとか、スカートの丈を直すとか、お客様の要望を聞きながらリメイクに至らないくらいのことまではやりたいですね。

 

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メンズサイズの大きなスウェットは、上からベルトを巻いて女性らしく着こなすのが安藤さん流。

 

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手刺繍による民族衣装。安藤さん曰く「一見可愛らしいアイテムに見えますが全然甘くないのがいいんです。重くて着づらいのに、肩凝ってでも着たいと思わせてくれます」。

 

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他にも店内には安藤さんがセレクトしたヴィンテージアイテムが揃う。

 

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こちらは1880〜1890年頃のヴィクトリア朝の時代に使われていたカーテン。「全部手縫いで、こんなの見たことなかったです。ストールとか、お部屋のソファに掛けたりして使っても良さそうですね」。

 

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お皿や缶バッヂ、ベルトなどの小物類も充実。

 

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シルバーのものを中心に、ジュエリーも気になるものがたくさんある。

 

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1930年代ベンジャミンソケット。

 

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店内の奥には家具がズラリ。

 

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さりげなくディスプレイされた小物たち。

 

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壁に付けて使うタイプのヴィンテージライトもたくさん。

 

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こちらはスタンドタイプ。

 

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リプロダクトにはない、オリジナルならではの雰囲気漂うスツールたち。

 

看板や鏡などもみんな個性的!

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PHOTO_Yoko Tagawa(horizont)
TEXT_Yohsuke Watanabe

information

問:HOOKED VINTAGE(東京都渋谷区2-12-6 Mita Bldg. 1F)

営業時間:12〜19時 不定休

URL_HOOKED VINTAGE